今回は英語の発音をマスターするうえで欠かせない「無声音」について解説させていただきます。
日本語だと自然と使ってるものの、英語になると意識をしすぎてしまい、本来無声音にするべき部分をしっかり発音しすぎて無声音でなくなってしまう事が多いので、しっかり理解して自然な英語の発音に近づけていきましょう。
目次
無声音とは?
普段日本語を話しているだけだと意識はしませんし、言葉自体聞いた事の無い人もいると思いますのでまずは無声音についての説明です。※僕も発音を教える仕事をするまでは知らない言葉でした。
無声音(むせいおん)とは、言語音を調音する際、肺からの呼気が喉頭を通る時に喉頭上部にある声帯を震動させずそのまま通り抜けて出る音。
出典:Wikipedia
Wikipediaだと難しく書いてますが、簡単に説明すると、声帯で声を出さずに息や口の中だけで出す音、という感じでしょうか。
一番分かりやすいのは「~です。」の「す」の部分です。
「で」ははっきり声帯で母音の「エ」を発声してると思いますが、「す」は声は発せずに口の中を通る息だけで音を出してますよね?
「す」の部分も声帯で母音「ウ」を発声してしまうと、アニメのキャラが「~ですー」と言ってるような形になってしまいます、(例え伝わりますかね?笑)
英語でも本来無声音にするべき部分を発声してしまうと、上記のように少し不自然(?)になってしまいます。
英語で無声音になるもの
上で説明をした日本語の「です」にあった「s」や「k」「f」「p」「t」「th」など、多くの子音が無声音になります。
逆に母音や、スペルが子音+母音の場合(例:singの「s」)は無声音にはなりません。
英語で無声音にならない子音
多くの子音が無声音で発音されますが、中には無声音にならない子音もあります。
無声音にならない子音①「r」
「r」を発音する場合、必ず同時に「ゥ ※小さいウです」という母音が裏で発音されているため、無声音になる事はありません。
無声音にならない子音②「L」
単語の最初に「L」がある場合は必ず次に母音が来るので無声音にはなりません。
また、単語の最後に「L」が来る場合は直前に「オゥ」という母音が発音され、そのまま「L」を発音するので無声音になる事はありません。
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無声音にならない子音③「d」
「d」は日本語の「ダ・デ・ド」の発音と同様に声を発するので無声音にはなりません。
これを無声音で発音しようとすると「t」に近い発音になってしまいます。
単語の始めが無声音があるもの
ここまで説明させていただいた内容を元に実際の単語で無声音になるものをいくつか見ていきましょう。
単語のスペル(もしくは発音)上、最初が子音でその次も子音が続くもの
・Twin(トゥウェン)
・Slide(スラーィドゥ)
・Quick(クウェック)
・Plan(プラーン)
・Speed(スピードゥ)
赤文字の部分が無声音になります。ちなみに、「Quick」に関しては「Q」の部分はスペル上は子音+母音ですが、発音上は子音(Q)+子音(W)です。
カタカナ表記上分かりやすくする関係で「トゥ」のように母音を入れてますが、実際母音は発音しません。
聞いた方が分かりやすいので上記「Twin」の音声を用意しました。「t」の部分を無声音で発音 → 有声音で発音、という順番になってます。
いかがでしょうか?
有声音で発音した方は分かりやすいように少し大げさに発音してますが、明らかに違いが分かるかと思います。
単語の最後に無声音があるもの
次は単語の最後の子音が無声音になるものです。
・Kick(ケック)
・Sense(セァンス)
・If(エフ)
・Up(アップ)
・It(エッt)
・With(ウェth)
赤文字の部分は無声音です。カタカナ表記上母音があっても実際には発音をしません。
また、ItとWithに関してはカタカナだとどうしても違和感のある表記になってしまうのでアルファベットの表記を混ぜています。
単語の最後に無声音がある場合の発音をするコツとしては、最後を言い切らない事です。
例えば「Kick」の場合、最後を「ク」とハッキリ言い切らず、声を出す前に「k」で止めるイメージです。
マンガのセリフとかで「クックック…」と含み笑いする時の声、みたいな説明だと分かりやすいでしょうか?(笑)
無声音+無声音
英語で無声音になるものの部分で説明をした子音が続く場合、両方とも無声音で発音する場合があります。
s+子音+「rもしくはL」
スペル上、s+子音+「rもしくはL」から始まる単語は最初のsと次の子音の二つが無声音になります。
・Strong(ストゥラーング)
・Street(ストゥリーt)
・Spring(スプレング)
・Splash(スプラーシ)
赤文字部分が無声音です。
まとめ
今回は英語の発音における無声音の解説をさせていただきました。
「あいうえお」の母音から構成されている日本語とは違い、子音で構成されている英語では多くの無声音が存在します。
カタカナ表記のまま発音をしてしまうと滑らかさが失われてしまい、不自然な英語になってしまうので、無声音をしっかりマスターをして、自然で滑らかな英語の発音が出来るようにしていきましょう!